Sasha BLOG

Sashaの療育日記

就学時検診のはなし

おそらくほとんどの自治体で同じような取り組みがあると思いますが、息子が通う小学校では小学校に入る前に、先生との親子面談がありました。息子の場合は、校長先生に面談していただきました。

 

校長は、息子とひとしきり対応したあと、5分もたたずに「こういう子は、ねえ…」と言いました。支援級が良い、ということです。目も合わず、会話が成り立たなかったので、当然と言えば当然なのですが、息子は周りの環境に慣れたら、他の子の流れについて行けると経験上分かっていました。

 

言葉が苦手なぶん、振るまいをパターンで学んで欲しかったので、通級を利用した上での普通級進学を校長先生にお願いしました。

 

幼稚園に行動観察に来た区の判定員から「通級利用が妥当」という判定もいただいていました。ですから、校長に反対されてても、行動観察の結果を元にして普通学級には入学できたと思うのです。

 

しかし、やはりできれば校長先生に認められた上で、スムーズに入学したいと思っていました。校長先生の軽蔑した態度にはがっかりしましたが、結果的には、その場で「通級使うなら、まあ」ということで、その場で普通級への進学が認められました。

 

「あなたなら大丈夫かもね。」とも言ってくれたので、就学時検診まで必死に頑張った努力を認められたような気がしました。特に詳しく説明した訳ではなく、一瞬のうちの出来事でしたが、この日のために準備してきてよかったと思いました。

 

私は、別に支援級に通うことを否定している訳ではありません。息子がもう少し繊細で、頭がよく、傷付きやすいタイプであれば、支援級でも良いと思っていました。

 

しかし、息子はとにかくみんなと一緒にいたいという子で、仲間外れにされることをすごく嫌がっていました。言葉から学ぶよりも、パターンで日々の日常の中から学ぶ子でもありました。

 

また、息子は、発語は得意ではないのですが、知能的にはそこまで差がなく、事前のK知能指数でも、IQ91と出ていました。一般的に、IQが85以上あれば、普通級での就学が可能だと言われています。

 

言葉をうまく発せられないことで、見た目以上に遅れがあると取られることを残念に思っていました。それもあって、普通級への進学を希望したのです。

 

幼稚園を卒園する直前には、区の教育委員会に、通級利用のお願いをするために、幼稚園に行動観察に来ていただきました。小学校に適応可能かどうかを、3人の判定員が匿名で判定します。

 

この結果、女性の判定員2人は「就学可」男性1人は「不可」という結果を出しました。女性の判定員2人は、「彼はパターンで行動するタイプなので、馴染めば適応可能」と私と同じ意見だったので、やはり女性の方が本質を見る力があるんだなと思いました。

 

支援級のように、行動モデルが先生しかいない状況では、息子は伸びないだろうと危惧していました。男性は、どうしても障害があると「分けよう、分けよう」とする傾向があるようです。

 

一見優しいように見えて、それは単なる「弱者切り捨て」に過ぎないことが多いと感じています。障害児の混合教育をする「インクルーシブ教育」の考え方が、日本の公立学校でもう少し取り入れられたらと思います。

 

入学後、学校に障害名やパニック対応のコツ、特性などをA4の書類にまとめて、夫婦名義で提出すると、ドッと疲れが出ました。

 

週に2回のプロによる療育や、自分でも行った行動療法、それを認めてくれたという安堵感は、相当なものでした。今思っても、この時の壁が一番大きかったと思います。

 

入学後、また壁が待っていました。その話はまた違う項目でお話しします。