Sasha BLOG

Sashaの療育日記

姑に「自閉症は治る」と言われた話

息子が自閉症だと、私に最初に告げたのは義母だったと思います。義母は四国の山村で、キャンプ場の管理人をしており、学校の児童の宿泊を受け入れることも多かったため、支援級の子供たちの特性をよく知っておられたのでしょう。

 

夫の実家に帰省したある日、「この子は自閉症じゃ。」とハッキリ言ってきました。それと同時に、「自閉症は治る。」とも言ってきました。

 

私は前述のように、重度の自閉症の兄がいる方と知り合いだったため、「自閉症は治らない」という認識でした。このため、姑は何も知らないんだと内心馬鹿にしていました。

 

息子が私が知っている自閉症の方の特徴とも違っていたため、何を言ってるんだこの人は、と頭にきたのも確かです。しかし今思えば、私たちは両方正しかったのです。

 

自閉症スペクトラムがあっても、早期に療育すれば改善する子は改善しますし、表面的に特性が改善されても、本質は自閉症のまま、ということも事実なのです。そして、かなしいことですが、療育で改善しないお子さんももちろんいます。

 

施設に入っている知人のお兄さんのような方は、改善しないタイプの自閉症児だったのだと思います。その割合がどれくらいなのかは、私には分かりませんが、少しでも改善して社会に出ていける可能性があるなら、療育で改善したい、というのはほとんどの親の本心だと思います。

 

なので、まずは「自閉症は治る」というつもりで、早期療育に取り組むべきだと思います。なお療育で知り合ってきた親子を見ていると、やはり1歳ごろから取り組んできた方は、改善の幅が大きいと感じます。

 

特にコミュニケーションの面では、早ければ早いほど、違和感のない交流方法を学べるようです。息子は4歳からの開始なので、本当にギリギリのラインだったのではないでしょうか。

 

今では、家族や知り合いとの交流は問題ないレベルですが、初対面の方には、少し奇異な行動を取ることがあります。宿泊訓練や試験前など、心理的負荷がかかる時期には、特に奇異な行動が起こりやすいです。

 

就労して、周りの環境がほとんど変化しなくなったら、心理的な安定度は高まるのではないかと思っています。

 

ともかく姑の一件は、「人生の先輩のお話には、耳を傾けたほうが良い」という教訓になりました。姑はもう亡くなっていますが、天国から息子を見守ってくれていると思います。