Misuzu BLOG

Misuzuの療育日記です

いじめ相談センターを活用する

息子は自閉症ですが、知的障害はないタイプです。そのため、小学校・中学校では普通級に通っていましたし、現在も私立の普通科の高校に通っています。しかし、ろれつがよく回らず、発想の仕方が独特な息子は、常に周囲とのコミュニケーション齟齬の問題を抱えています。

 

当然発生するのが「いじめ」の問題です。支援級ではなく、普通級にやった時点でいじめは覚悟していましたが、いざその目に遭ってみると、なかなか平常心ではいられないものです。

 

最初にいじめに遭ったのは、小学校5年生のときです。ヤンチャなタイプのお子さんが中心となって、息子を5,6人で取り囲み、腹を殴るということが何日か続いたそうです。

 

息子は、なかなかそのことを教えてくれなかったのですが、様子がおかしいことは感じていました。そしてある日、ボランティアの用事で学校の玄関ホールに一緒に登校した朝、そのグループの1人に小突かれているのを目撃したのです。

 

その時は、1人の児童から肩を小突くような仕草をされただけでしたが、帰宅後改めて息子から話を聞いたら、教室の物陰に連れ込まれ、囲まれて殴られていることがわかりました。

 

そのため、翌日担任に相談しました。担任はさらに学年主任の男性に相談したのでしょう。次の日、ベテランの学年主任と話し合うことになりました。中年の男性教師です。

 

学年主任は、息子を殴ってきた相手が「俺は〇〇(息子)なんて相手にしてない。話もしてない。」と言ったのを真に受けていて、本人が近づいてないと言ってるんだから、むしろ私の息子が嘘をついているのではないですか、という論調でした。

 

親である私が、実際にこの目で小突いている場面を見た、と言っても信用してくれません。さらに、興奮した男性の学年主任は、私を大声で怒鳴ってきました。

 

困惑した私は、その日はとりあえず帰宅しました。帰宅してすぐ、担任の女性教師から謝罪の電話がありましたが、私は非常に失望したことを覚えています。

 

女性の担任の先生も、おそらく立場的に、口を挟めない状況だったのでしょう。私は、別に怒ってはいないこと、今後もし同じことがあったらすぐ学校に報告することを伝えました。

 

学年主任の対応には腹が立ちましたが、幸い聞き取りをされた生徒が用心したようで、その後すぐにいじめはおさまりました。また、次の学年に上がる時に、殴っていたグループの子とクラスを離してくれたので、6年の時は平穏に暮らすことができました。

 

本来、5年から6年にかけてはクラス替えがない小学校だったのに、わざわざ慣例を替えて対処してくださったのは、おそらく校長先生のご判断だと思います。

 

このいじめグループとは中学校でまた一緒になり、中2のときに再び問題を起こすことになるのですが、クラスを離してくれたおかげで、小学校の間は平穏に過すことができました。

 

中学校に入ってから受けたいじめは、英語の発音をからかわれたことから始まりました。息子は日本語すらあまりうまく発音できていないわけですから、「いわんや英語おや」ということで、かなり独特な発音になっていたのです。

 

成績が悪いのは課題提出でカバーできますが、いじめやからかいが元で登校しぶりになってしまうことは、絶対に避けなければなりませんでした。

 

息子は普通に通信制とかではない高校を目指していたのですが、成績的に、私立の単願推薦しか入学の糸口が見つからなかったからです。

 

単願推薦の場合、欠席日数は3年間で5日以内に抑える必要があります。息子の成績を考えると、できれば皆勤で過ごしたかったので、いじめは絶対に拒否したかったのです。

 

そこで私は、すぐに区の「いじめ相談センター」に問い合わせました。学校の先生に直接言っても、結局はあまり相手にしてくれないと以前の経験から分かっていたからです。

 

いじめ相談センターの方から学校に言ってくれたおかげで、学校側もすぐに対処してくれたのですが、この時は学校の先生からの嫌がらせの矛先が私に向いてきたため、しばらく辛い思いをしました。

 

発表会や参観日で先生方に挨拶しても、学年主任が怒って無視して来るのです。なかなか大人になって無視される経験はなかったので、かなり驚きました。

 

後で分かったのですが、いじめ相談センターから連絡があるということが「いじめを発生させた」という事実につながり、先生の昇任に影響を与えるのだそうです。つまり、自分の査定に関わるために、学年主任がブチ切れたということだったのです。

 

この先生からの嫌がらせはしばらく続いたのですが、幸い子どもの登校しぶりは無くなったので、結果的には子どもを守ることができました。ですから、子どもをいじめから守る方法としては「いじめ相談センターをちゃんと利用する」ということになるかと思います。

 

先生からは、嫌がられますが、正直外からの力がないと先生方はまともに対応してくれないと思います。

 

ちなみに、この後しばらくして校内で違う子へのいじめが発覚して、校長先生の方から保護者会でいじめが報告されることになりました。学年主任は違う学年に移り、校内で挨拶したら普通に返してくれるようにもなりました。

 

この学年主任が、違う児童と三者面談している様子をたまたま廊下から目撃したことがあるのですが、彼は興奮して教室の中を怒鳴りながら、地団駄ふみながら保護者やお子さんと対峙していました。かなりメンタル的におかしい方、興奮しやすい方のようでした。

 

小学校や中学校の教員しか体験したことがない方の場合、常識がないよと友人の中学教諭が言っていたのですが、本当なんだなあとつくづく実感しました。

 

もちろん素晴らしい先生にも何人にも出会っているのですが、そういう方は自分のお子さんが発達障害だったり自閉症だったりする先生です。

 

そういう方は、本当に体当たりでコトに当たって下さいます。これを読んでおられる方が、親身になってお子さんを考えてくれる先生に出会って頂くことを祈っています。