Sasha BLOG

Sashaの療育日記

障害者枠と普通の枠、どちらで生きる?

小さい頃から療育に取り組んできた私にとって、「普通の子」は憧れでした。普通科の高校にやるということが、目標を達成できた状態だと考えていました。

 

しかし高校生ともなると、コミュニケーションのぎこちなさや幼さは、学校だけではなかなか改善されないという事実に直面しています。勉強は、学習時間を増やすことである程度改善されますが、人との距離感というのは、息子にとっては、理解するのがむずかしいのでしょう。

 

「これは苦手でパニックになるかもしれないから、手助けしよう」とこちらが思っていても、「俺は自閉症じゃないから」と言って、助けを受け入れてくれないこともあります。成長すると、本人の受容ということも、少しずつ問題になってくるのです。

 

障害者枠で生きていきたくない、というのは本人の意思ですから、親としては金銭面や環境の面などで、最大限の援助はするつもりですが、普通枠ではなかなか芽を出せないのではないか、と心配になることもあります。

 

小学校の頃、都のスクールカウンセラーと話をしていたときに、普通枠でやっていきたい旨をお伝えしたら、「夢みたいなこと言ってないで特別支援学校への道を考えろ!」と怒鳴られたこともあります。

 

特別支援学校とは、職業訓練などを行う高校のことです。これは、知的には問題のない息子の進路とは、考えていませんでした。実際、現在も大学進学を視野に入れて、普通科の高校に通っています。

 

このスクールカウンセラーとは、その後関わっておらず、学校のカウンセラーを変えてしまったので、何でこんなことを彼女が言ったのかは分かりませんが…。

 

とにかく、普通枠で生きていくのか、障害者の枠で生きて行くのかは、親にとっては非常にむずかしい問題だと思っています。私の友人の中には、まったく療育をせずに、行政の保護枠を利用してあげたほうが本人の将来のため、という考えの方もいます。

 

それはそれで、将来を考えると賢いやり方なのでしょう。親の考えによっても、かなり変わるということをこれから療育に携わる親御さんには知っていただきたいと思います。

 

ちなみに息子は、努力が大好きな性格なので、療育を苦にするような素振りはありませんでした。子供さんの性格に合わせるのも、大事だと思います。